権威主義的研究室

今年の分子生物学会では「偉い先生の顔に落書きをする」という企画が行われるようだ。

一見、安っぽいバラエティ番組かのような企画だが、上記リンクにも書いてある通り、日本の多くの研究室は封建的で研究室内のヒエラルキーがはっきりしている。
PIが白といえば、なんでも白。黒といえば黒。
この強権的権威主義とも言えるものこそが、近年急速にクローズアップされてきている捏造問題、アカハラ問題の背景にあることは疑いない。

以前も書いたが、研究室におけるPIの権力は絶対的なのだ。
学位を握られている院生、職を握られているPD、彼らの命運はPIの手の内にあると言っても過言ではない。

願わくば、PIと院生・PDがより対等に、よりフランクにコミュニケートできるように、との思いで発案されたというこの企画が、少しでも現況の改善に役立つことを願ってやまない。




もっとも、この企画を見て、自らを省みることができるようなPIなら、そもそも自身の研究室で権勢にかまけて踏ん反り返るようなことにはなっていないだろうが。