国は小保方さんを護るべきか?後編

国は小保方晴子さんを護れ!

酷いブログ記事なんだが、強い意志できちんと反論することの意義はあるに違いないと言い聞かせて後半も書く。(国は小保方さんを護るべきか?前編

      • リンク先ブログより引用---

追いつめられた小保方さんが、そのノートを公開すれば、実験は失敗だった、STAP細胞は小保方方法では生成できないと公式発表しておき、そのあとで、担当の学者を変えて(もとの小保方実験の方法そのもので)、STAP細胞生成に成功したと発表すれば、その利権は理研のものになるし、そのノートを入手した国があれば、その国が将来の巨額の利権を手に入れます。

(中略)

日本の学者が、あるいは組織が、STAP細胞の生成に成功し、将来の医療の大革命を実現し、そのための基礎となるSTAP細胞に関する特許権は、日本が持っているという状態を考えていただきたいのです。
世界中のどこかで、切除した人体のSTAP細胞による復元や、美容のためのお肌のSTAP細胞による再生なんてことが行われると、その都度、STAP細胞の開発特許者に特許料収入がはいります。

      • 引用ここまで---

特許に関する知識には自信がないのですが、既にSTAP細胞の特許は申請済みなのですし、そのクレジットは理研にあるはずです。

過去に僕が所属した大学・研究所では取得特許はすべて所属組織に帰属する旨が明言されていました。特許使用料などはどのみち個人には入りません。研究者個人が手に入れられるのは「特許取得」という「業績」だけです。(もっとも、僕は今まで特許関係の業績を上げたことがないので正確なことは分かりません。詳しい方がおられましたら訂正・補足などしていただけると幸いです)

      • リンク先ブログより引用---

もしこれが米国で起きたことならば、少し考えたらわかることですが、ホワイトハウスが小保方さんを保護し、軍の実験施設内に専用のラボを移して、あらゆる国家予算を与えて小保方さんの実験を援護し、STAP細胞による軍事治療をまず実現し、自国内にその生成法と利権を完全に確立した後に、これを公表することでしょう。

      • 引用ここまで---

もしこれが米国で起きたことならば、と考えたとき、少し過去の事例を調べたらわかることですがそれをしないあたりが(以下略
アメリカは科学研究の不正について非常に厳しい国です。学部生のレポートレベルでも剽窃(コピペ)は許されず退学処分も余裕であり得る国です。もしこの問題が米国で起きたことならば徹底的に調べられ、永久に科学界から追放されることでしょう。

      • リンク先ブログより引用---

私は、むしろ小保方さんを、いまは国家の力によって完全に保護し、彼女の実験をささえて、将来の国のために、そして世界中の困っている人のためのお役に立てるようすること。
それこそが、いま、いちばん必要で、求められていることと思います。

      • 引用ここまで---

この問題で国家がやるべきことがあるとしたら、不正の有無の徹底調査が第一でしょう。次いで、不正が起こった背景の調査、必要であれば理研という組織の問題点についても調査し改善することでしょう。

      • リンク先ブログより引用---

ちなみに、ちょうどいま、「小保方さんが実験ノートを全部提出していない」という話をテレビでやっています。
「バカなことを言わないでいただきたい」と思います。
出せるわけがないです。
なぜなら、それを出した瞬間、小保方さんの実験成功の利権を狙う者たちからしれみれば、小保方さんの存在価値も、小保方さんの実験のためのこれまでの努力も、全部なくなるだけでなく、小保方さんの身の安全さえも保証されなくなるのです。
ノートなど、肝心のところは出さないのがあたりまです。

      • 引用ここまで---

実験ノートはいわば実験が行われた証拠であり、実験データが存在することを示す証拠です。ノート提出により、実際に実験をして、実際にデータが存在することを示すことができれば小保方氏が筆頭著者である論文の撤回は免れるかもしれません(尤も、もしそうだとしても、僕は、これほど「間違い」だらけで論文の体をなしていない論文は撤回すべきだと思いますが)。そうすれば小保方さんの努力も功績も一応形となって残ることになります。
ノートを提出しないことの方がはるかに研究者として危い行為です。「バカなことを言わないでいただきたい」と思います。

      • リンク先ブログより引用---

ちなみに私には、小保方さんの研究が成功していたのか、そうでなかったのかはわかりません。
おそらくこれをお読みの誰にも、そのようなことはわからないと思います。
けれど、大切なことは、その研究が、世の中に、人類全部のために、「必要なことである」という現実だと思います。

たとえ毛筋一本でも、そのSTAP細胞に可能性があるのなら、そのためにどれだけの経費をつぎ込んでも、惜しくはない。
それだけの値打ちのある研究であると思います。

      • 引用ここまで---

何をどう思うかは思想の自由で保証されています。経費をつぎ込むことも国民の理解が得られるならいいでしょう。STAP細胞が実在する「可能性がある」ということは事実です(少し高等な用語かもしれませんが「仮説」と言います)。しかし、「STAP細胞がある」という結論に対してその証拠を捏造して論文として発表したことは明らかに誤っています。



最後に、

我々科学者が非難しているのは、誤った結果を発表したことではなく、証拠の提示に際してルール違反である不正を行ったことに対してです。
過去の論文に誤った結論を述べているものなど無数にあります。むしろ考察や結論に1つも間違いを含まない論文の方が珍しいかもしれません。しかし、そのような論文がその誤りを非難されることはありません(科学的に批判されることはあります)。それは正直にデータを取り、正直にデータを提示し、論理的に推論するという科学論文の手続きに則って発表されているからです。正直に取られ、正直に提示されたデータというのは科学の基礎です。そのルールを侵してしまっては科学は成り立ちません。


彼女だって、そのルールを侵してさえいなければ、(たとえ、何かの間違えでSTAP細胞が実際に存在していないものだったとしても)ここまで批判されることはなかったのではないかと思います。